玄関を開けると、オーブンから香ばしくお菓子の焼けるいい匂い。
おやつには、おいしさとともにお母さんのやさしさや元気の素や幸せがぎゅ〜っと詰まっています。そして、お子さまの心と体を健やかに育む『秘密』もたくさんあるんです。

※ママのおやつ※
こねる・切る・飾るなど、子どもの興味やレベルに合わせて調理に参加できるおやつレシピです。楽しくトライしてください。
秋ですね。食欲の秋、実りの秋です。栗にサンマに柿に松茸、いろんな木の実も収穫の季節。
最近の子どもたちは「旬」を知らないといいますけれど、旬だけでなく、食べ物全般のことをあんまり知らないみたいです。
おやつを通して、子どもたちに食べ物について教えてあげたいですね。
監修:こどもの城 小児保健部  管理栄養士 太田百合子先生

 食卓につけば食べ物が出てくる日本の子どもたちは、食べ物の原形をあまり知らないのが実状です。2002年9月のVol.4「旬の素材でこころイキイキ」でも書きましたが、お魚は切り身で泳いでいると答えた子どももいるんだそうです。ムムム、由々しき事態です。

 
そんな事態を改善しようと「食育」や「台所育児」の必要性が叫ばれています。今月はそんなお話です。

 
とはいえ、お母さん世代である私たちも、肉や魚をさばくのが苦手っていう人も多いのでは・・・?できることから始めましょう。となると、やっぱり「お菓子」ですよね。お菓子百科クラブでも、なるべく旬の果物を使ったお菓子を紹介するようにしています。食べるときに「夏になると、スイカがおいしいねぇ」とか「リンゴは春に白い可愛いお花が咲いて、秋になると実るのよ」とかお話ししてあげてください。子どもたちに旬を感じる心と食べ物の知識が根をおろします。
 私の姪っ子は、お魚が食べられませんでした。ところが、秩父のマス釣り場で釣りをした日、「せっかくだから食べてみる?」と聞くと小さくうなずきました。おそるおそるニジマスに口をつけた姪っ子でしたが、その感想は「けっこうイケますね」だって(^-^)。自分が関わったものはいっそうおいしく感じるものです。お手伝いはどんどんさせましょう。できれば、「大人が近くにいるときだけ」という条件付きで包丁も火も使わせてほしいのですが、まずは卵を割るとか野菜を洗うなど食材にふれられるところからさせてあげましょう。そのときに、食材を見てさわって匂いをかいで、五感全部で食べ物を感じさせるとベスト。「キュウリってどんな感じ」と聞くと「細くて長い」とか「表面がイボイボしてる」などと答えてくれます。実際に感じることで、食べ物に対する興味と愛情がわいてくるんですよ。

 
もちろん、無理強いしたりお母さんがムリをすることはありません。お母さんに余裕があって子どもが興味を持ったときに少しずつ始めてください。

 
そうそう、お菓子ってけっこうハーブを使いますよね。小さな鉢植えを買ってきて育ててみませんか?食物が育つところを子どもたちに見せてあげられるし、ハーブが使い放題だし、一石二鳥。「賢い子育て」を楽しんでくださいね。
 食育では、子どもたちにバランスのいい食事について教えることも大切です。毎日の食卓でできる、ゲーム感覚の方法を伝授しますね。

 
食事のバランスといっても、ビタミンが足りないとかカルシウムが不足がちとか難しいことではありません。子どもたちに主食と汁物、主菜、副菜を覚えてもらうんです。まずは黄色、白、赤、緑の4色のランチョンマットを用意します。食事の時は、このランチョンマットの上に食器を置くんです。

 
ただ置くのではなく、次のルールに従って置いていきましょう。
 黄色には主食・・・ご飯やパンを置きます。
 には汁物・・・おみそ汁やスープを置きます。
 には主菜・・・メインのおかずを置きます。
 には副菜・・・お漬物やサラダを置きます。

4つの色が全部埋まれば満点の献立。置くのは、子どもたちに任せてくださいね。子どもたちは覚えが早いので、毎日繰り返すとさっと覚えてしまいます。5才くらいの子どもでも「緑のお皿が足りないよ」って気がつくそうです。

 
この4つのお皿を覚えておくと、一人暮らしをしたときにお菓子で食事を済ませてしまうような子には育ちません。いくら一人暮らしをしていても、健康管理ができなくては「自立」とはいえませんよね。自分一人でもちゃんと食事をしたり規則正しい毎日が送れる、本当の意味で自立した子に育ってほしいものですね。